こんにちは、もぐかぞくです。今回はセントラルバンクアジアを紹介します。
1.アセアン最大の人口を持つインドネシア経済の概況
インドネシア経済ですが、その特徴は何と言っても世界第4位の2.6億人という人口の多さです。内需主導型の経済で、10年連続5%成長を遂げています。
2期目に入ったジョコ大統領は経済成長に強気の姿勢をだしています。
2030年にはインドネシアの人口が3億人を突破するという見通しもありますので、インドネシア政府としては、規制緩和により外資を積極的に誘致して、2030年までに、世界経済のトップ10入りを目指しています。
インドネシア経済の概況はこちらも参照してください。
https://mogu-kazoku.com/asean-indonesia-stocks.html
2019年のGDP成長率ですがインドネシア政府は、当初5.3%を目標に掲げていました。
しかし、米中貿易摩擦の影響を受けたことや、4月の大統領選挙確定まで公共投資がおさえられたこともあり、
2019年のGDPは
1−3月期 :5.07%
4−6月期 :5.05%
7−9月期 :5.02%
と、3期連続で下がっています。
これに10月ー12月期はコロナウィルスの影響もあるので、5.3%の達成は難しいでしょう。
ジョコ大統領は、ジャカルタからの首都移転計画も掲げています。人口増に伴う内需拡大と積極的な公共インフラ投資で
さらなる成長を持続できるか?手腕が問われます。
2.バンク・セントラル・アジアの業績
バンク・セントラル・アジアは、1955年に設立されました。
1998年のアジア通貨危機で、倒産の危機に瀕し一時国有化されました。その後、大規模なリストラを経て2000年に再度、民間企業として上場を果たしました。
現在は、時価総額6.5兆円でインドネシア最大の民間銀行です。
企業のビジョンも
”To be the bank of choice and a major pillar of the Indonesian economy”
“a major pillar=主要な柱”、として インドネシア 経済を支えるということが明確になっています。
その名の言葉通り、現在の支店の数は、1,200を超え、ATMは18,000箇所に及んでいます。
こちらは、バンク・セントラル・アジアの業績です。営業収入、純利益とも順調に業績を上げています。
バンク・セントラル・アジアの売上高成長率ですが
売上高成長率 5年 10.62%
売上高成長率 10年 11.39%
と10%以上の成長を続けています。インドネシア国の5%成長を支えてるので、このぐらいは当然でしょうか。
こちらはキャッシュフローです。
銀行業務は、現金を貸し出してその利息を稼いだり、現金を運用してその運用益で儲けていますので、他の企業と異なり銀行のキャッシュフロー は参考にならないと言われています。
期末の現金同等物残高が急激に減っていなければ、あまり気にしなくていいかと考えています。
こちらがROAとROEになります。
ROAが4.0%前後で安定しているのに対し、ROEが2014年から少しずつ下がっているのが気になります。
と言っても、18.8%なので、2〜5%台の日本の銀行と比べるとかなりの高い数字になっています。
経済環境が違いすぎるので、比較にはならないですが。

他のインドネシア の銀行とROAやROEを比較しても、特段悪くはない状況でしたので、あまり気にしていないです。
3.バンク・セントラル・アジアの株価
こちらバンク・セントラル・アジアの株価の推移です。
10年で株価は4倍近くに上がっています。特に2017年からの上昇具合が見ていて気持ちいいですね。
ジョコ政権の強気の経済政策がうまくいけば、セントラル・バンク・アジアの業績も期待できるのではないでしょうか?

こちらは配当状況と、配当性向です。
配当と配当性向は徐々に上がってきていますが、株価も上がっているので配当率は1%台にとどまっています。
もう少し配当を出してほしいものですね。
4.まとめ
バンク・セントラル・アジアはインドネシア経済を支える銀行なので、今後の業績はジョコ政権の経済政策に大きく影響を受けると思います。
特に以前のようなアジア通貨危機やテロ等が発生すると、その影響は直撃するでしょう。
新興国のリスクを見ながら、人口増への経済成長への期待との間で、保有する銘柄かと。
以前からアセアン株へ投資する場合は、インフレ負けしないかという懸念がありました。
しかし、昨今の日本経済を見ると、日本の賃金や物価は全く上がらず、韓国、シンガポールにも抜かれ、タイとももあまり変わらなくなってきた感があります。
その辺りを鑑みると、アセアン株へももう少し積極的に投資してもいいか?と思う今日この頃です。
バンク・セントラル・アジアについて、もぐかぞくはグロースを期待して2030年を目指して保有します。
ちなみに、インドネシアの家庭を支える消費財のインドネシア・ユニリーバの記事はこちらです。
家庭用消費財は、金融系より経済環境の影響をあまり受けない点と、配当がいいのでオススメです。
https://mogu-kazoku.com/indonesia-unilever.html
以上です。
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