こんにちは、もぐかぞくです。
人口増加が見込まれて、成長が期待できるアセアン株にコツコツと投資をしています。
今回はもぐかぞくが投資をする上で参考にした本を紹介したいと思っています。
1.株式投資の未来の中身
あまりにも有名すぎるので当然皆さんもご存知だと思いますが、参考にした本は
ジェレミー・シーゲル先生の「株式投資の未来」です。
シーゲル先生はペンシルベニア大学ウォートン・スクール教授(金融学)です。
現在も、CNN等の金融のコメンテーとして、度々登場するようです。
シーゲル先生の本は大変充実していて、読むたびに新しい発見があり多くのことを学ばせてくれます。
その中で特に印象的なポイントは、こちらです。
1.成長株は実は割高となっており、成熟企業で割安な企業へ投資した方が長期的には良い
2.配当金は再投資に回すことで複利による収益が加速
特に1については私も特に意識しています。アセアン株に投資するきっかけにもなりました。
シーゲル先生は、著書の第1部『成長の罠』と言う項目で
もし、あなたが1950年にタイムスリップできたとしたら、
IBMとスタンダード・オイル・オブ・ニュージャージー(現エクソンモービル)の株を買うならどちらを選びますか??
と問いかけています。
1950年〜1990年は、IBMが世界を席巻した時期なので、当然IBMを買って持っておきたいと考えますよね?
実際の企業のパフォーマンスを比較すると、下記の通りです。

圧倒的にIBMの方が良いですよね??
ただ、シーゲル先生の、50年間のパフォーマンスの検証結果はこちらです。

スタンダードオイルオブニュージャージーを持って、配当金を再配当に回し続けた場合、50年後にはIBMより高い結果を残しています。
なぜ、このようなことが起こるのか??
一言で言うと、
常にIBMに対する市場の期待が高すぎた=株価が高い
のに対し、
スタンダール・オイルは市場の期待が低くかった=株価が安く、配当が高かった。
その配当を再投資に回すことで、長期的に見ると、IBMより高いリターンを得ることができた。
成長が高いセクター、高い企業に投資家は高い費用を払わせられる。
シーゲル先生はこれを『成長の罠』と呼んでいます。
2.先進国と新興国でも同じ現象か?
シーゲル先生は、同じような理論を世界市場でも説明しています。
シーゲル先生は1992年〜2003年の中国とブラジルを比較しています。
中国はブラジルより高いペースで成長すると考えた人は正しく、その通り中国はブラジルよりも成長しました。
下記の図 16-1で示されているように、中国のGDPは86%、ブラジルのGDP−6%で、累積ベースで中国経済が166%成長したのに対し、ブラジルはわずか22%しか成長していない状況です。
経済成長率、共産党の独裁による安定政治、固定為替レートによる低いインフレ等、全てにおいて中国がブラジルを上回っています。
しかし、株式投資にリターンを見ると違っています。

シーゲル先生の分析によれば、1992年以降の中国市場の運用成績は世界のどの国よりも低迷していると言う結果となっています。
1992年に中国に投資した$1000が2003年にはなんと!!$320に減っています。
一方、ブラジルは目覚しい結果を残しています。1992年に投資した$1,000が年率15%で2003年には$4,781に育っています
シーゲル先生の分析によれば、
一般通念に従えば、なるべく成長率が高い国に投資するのが正解と思える。しかし、中国のような成長率が高い国へは資金が集中して株高となっている。
そのため、ブラジルの株を保有した方が、結果的にパフォーマンスがいいと言う評価です。
辛抱強い投資家は、話題性ではなくバリエーションで選び、勝利する。
確かに、ベンジャミン・グレアムも『賢明なる投資家』という書籍の中で
”業界の成長が間違いないからといって、投資家が手にする利益も間違いないとは限らない。”
と書いていますね。
ん〜〜〜〜、株は奥が深いですねー
では、アセアン株は期待率を下回っているのか?成長性が高く、割高となっていないのか?等々
考えていきたいと思います。
明確な統計はないのですが、
あくまでもPERを見て、国の経済力、成長性、企業業績、PERを見ながら判断するしかないと思っています。
3.実際の検証銘柄
私がシーゲル先生の本を読んで、割安で購入し、高配当を再投資に回して、購入しているアセアンの個別銘柄は以下です。
シンガポールテレコム
国 :シンガポール
セクター:IT通信
株価 :3,100SG$
PER :20倍
配当 :5.65%
マラヤンバンキング
国 :マレーシア
セクター:金融
株価 :8.200MR
PER :11倍
配当 :6.6%
エアアジア
国 :マレーシア
セクター:空運業
株価 :1.050MR
PER :–
配当 :22%
ユニリーバ・インドネシア
国 :インドネシア
セクター :消費財
配当率 :3.3%
PER :37倍
インド・タムバンガラヤ・メガウ
国 :インドネシア
セクター :エネルギー(石炭)
配当率 :25%
PER :7倍
*数値はいずれも2020年3月時点
人口増加率やGDPを考えると、国の成長率が高いのはインドネシア 、マレーシアです。
一方、成長率が低いのはシンガポール、タイです。
セクター別に考えると、エネルギー特に石炭の成長率は低いと予想しています。
この辺り、PERが低い高配当銘柄を10年以上購入し続けると、高いパフォーマンスになるはず、、、です。
ドルコスト平均法での購入ではなく、株価がなるべく割安の時に購入しています。
シーゲル先生の本で、中国とブラジルの比較期間も11年間ですので、長期的なスパンでの検討になります。
以上
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